安納芋の焼き芋、NARAYA CAFE

ありがとうな毎日 seeding of the happiness 日も暮れかけた夕方。「NARAYA CAFE」さんの前を通りかかったのは、箱根登山鉄道の宮ノ下駅に向かう途中。足湯につかりながらカフェメニューが頂けるお店、というのは知っていたのですが、いつもその席は埋まっていて、今まで入ったことはありません。この日も電車の時間が迫っていたし、通り過ぎるだけのつもりでした。が、夫が「これいいね~」と言って立ち止まるのです。ん?と思って指差す方を見ると「期間限定 ほっかほかやきいも~」の文字が。それだけならまだ50%のひきでしたが、その後の文字を見た時、ひきの強さは100%に。こちらの焼き芋は、安納芋が使われている、とあったからです。安納芋!ご存知の方は分かって頂けると思うのですが、このサツマイモ、ただものではありません。濃い黄色、良く見ると透明感も感じる芋本体。それをかじると、ねっとりした甘さを感じ、すぐに口の中でとけていきます。繊維の粗さをまるで感じないその食感は、いも好きでなくても気に入るんじゃないか、と思うくらいのおいしさです。これを見たのは運命。迷わず1階のお店に入りました。レジにおられた奥様にテイクアウトできるか伺うと、できるとのこと。「今からあつあつに温めてきますね~」と言ってくれたけれど、もう電車の時間が迫っています。それをお話していると、奥からにこやかな笑顔でご主人が出てこられ、「次の電車は○○分発ですね。だから1分だけ温めてきます。間に合うはずですから。」と言ったかと思うと、てきぱきした動きで丸々した焼き芋を温めてくれました。茶色の紙袋に入れて「はい」と渡してくださった焼き芋、ほんのりと温かかったです。お礼を言って店の外に出ると、電車のシューという音が聞こえてきました。歩いてホームに入り、夫と焼き芋を食べていると向こうから電車がやってきて・・。おなかがすいた寒い日の夕方。大好きな安納芋の焼き芋が、お店のご夫婦の笑顔と優しさでより一層おいしく感じられました。

 

急ぎつつ、お店の前でこんな風に写真をとり、普通に歩いて、ちょうど電車に間に合いました。ご主人の読み、さすがです!おそらく閉店間際だったと思うのですが、できる限り最良の状態でお客さんに喜んで貰いたいというその温かい気持ちが本当に嬉しかったです。安納芋は、冷めても本当においしいですし、そのままでもいいと思っていました。だけどこのひと手間でおいしさがより引き出されていたし、何より心がぽかぽかしました。夫が「芋を外で食べる時はいつも、おいしいものに出会うね~」と言います。あ~なるほど。この日のこと を言いたかったようです。そうそう、あれもおいしかったなぁ。何を、ということばかり考えるけど、誰から買うか、がおいしさには結構大事だったりするのかも。