あ~京都行きたい。
秋ごろからずっと思い続けてきた。
計画たてようと思いつつ、もう師走。今年は難しいな。笑
今回紹介する、川口葉子さんの「京都カフェ散歩」は・・。
私の「京都行きたい」熱&気持ちを吸収し、宥めてくれる。
そして、今読んでいるお店に自分がいるかのような気分にさせてくれる。
飲み物は何にしよ・・と目を宙にすえ、脳内トリップを楽しんでいる。
”京都は街自体が一軒の巨大なカフェだ”という、あるエッセイの言葉。
これに共感した川口さんが、迷子になりながら出会ったというカフェの数々。
音楽の調べのような心地よいリズムの文章で、京都の魅力的なカフェ一軒
一軒を案内してくれている。空気感も見事に捉えた美しい写真群も良い!
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京都のカフェは、京都人気質と言われる「伝統と革新」そのもの・・と川口さん。
京都と聞いて思い浮かべるのは、伝統・格式など重厚なもの。
そこに革新があるとは・・どういうことなんだろう。
本書を読み進めていくと、少しずつ分かってきた。
進々堂、イノダコーヒ、フランソア等に代表される京都の老舗カフェや喫茶店。
そして現在それぞれのコンセプトで京都に誕生し、点在している新しいカフェ。
伝統を体現するカフェも開店当初は革新的な存在だった、と考えると。
革新が伝統になり、新たな革新を受け入れ、馴染み・・。
そうして京都は、街ごと丸ごと、一軒のカフェのような雰囲気を持つに至ったと
いうことなんだろうなぁ、きっと。
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いちげんさんお断り、という文化がある京都。
名の聞こえた大店へはどなたかに案内して頂くとして。
(いつかそんな機会があるといいなぁ・・)
カフェなら、喫茶店なら。観光客でも、一人でも。
気楽に入って、ひとときのなごみ、ぼーっとする時間を楽しめそう。
進々堂のパン、ソワレのゼリーポンチ、スマート珈琲店のホットケーキ。
efishで鴨川を眺めながらケーキを、地下のカフェ・アンデパンダンでチャイを。
あぁ、読むだけでも楽しいし、紙面上でトリップできるけれど。
いつかいつか、ほんとに自分の足で行き、舌で味わいたい。
全身で、街ごと丸ごとのカフェ、京都を感じたい。
京都への憧憬を静かにかきたて、「行きたい」気持ちの種をじわじわ育てる・・。
そんな魅力いっぱいの「京都カフェ散歩」をみてしまったら。
京都へ行ったあかつきにはきっと、カフェのはしごをしてしまうはず。
○「京都カフェ散歩」 川口葉子<祥伝社黄金文庫>
文庫本サイズで、読み物としても面白く(文章のリズムが良くて
表現も美しく、読みやすい)、写真も綺麗・・。情報を提供するだ
けというガイドとは違う、密度の濃い本だと思います。
ポッケや小さなカバンに、ぽんっとこの本を入れ、まず京都の街
へ繰り出す。大丈夫、地図も載っているから。
後はゆったりのんびりカフェ時間を楽しむだけ・・。
こういう使い方もできるし、京都へすぐには行けないけど本を見
て行った気分に浸る(私のように^^)というのもおすすめ。