写真は年の瀬に実家の母が送ってくれた和菓子。ふるさと広島の老舗「平安堂梅坪 」の新春銘菓「福の卯」と「卯の春」です。昨年の記事 でもご紹介した梅坪のお菓子は贈答用としてもよく用いられていて、広島人にとって馴染みの深いお店です。店舗展開は広島県内のみ。どこでも買えるものではないから、広島ならではのお土産にいいですね。
包装紙は、渋い和風の緑地にあわあわと優しい枝ぶりの梅が描かれた意匠。臙脂の紐をほどいたら、パステルカラーの椿が顔を出しました。
干支菓「卯の春」はふくらすずめみたいなうさぎの焼印が押されていました。粒あんを求肥で包み、それを柔らかい煎餅生地ではさんであります。「福の卯」は、中になめらかなこしあんがたっぷり。こちらの焼印はうさぎの横からみた姿。皮は山芋が使われているので、とてもしっとりしています。つぶらな瞳の焼印同様、親しみやすい甘味の「卯の春」、上品な色やその姿、甘さや食感からも目出度さを感じる「福の卯」、どちらも美味でした。
ありがとうございます。
「福の卯」は1月10日まで、「卯の春」は1月上旬までの期間限定商品です。吟味した素材で手間を惜しまず、特別やこだわりではなく当たり前のこととして、こころ和むお菓子を作り続ける、という「平安堂梅坪」。HPを見て、そっか~と思ったのは、こちらのお菓子を頂いた時に感じる肩の力の抜けた優しさというか安堵感みたいなものはここから来ているのか~ということ。食べる方に力みを求めない思いやりが込められているから、”こころ和む”んですね、きっと。。
~ある日のつぶやき~
和菓子の期間限定商品で季節感を先取りすることがしばしばある。繊細で豊かな感受性と高い技術から生まれる「和菓子」。日本独自の食文化を表した、このおいしい芸術をいとおしみ、楽しみたい。。