○月△日 ~とても寒い日~
今年は夏からすぐに冬がきたような気がする。
天高く馬肥ゆる秋・・がすごく短かった。
猛暑から一転、急に寒くなり、街にも風邪ひきの人が多い。
昨晩、明日のおかずは何にしようと話したら。
「おでんが食べたい・・」と夫。
冷蔵庫にちょうど適当な材料がいくつかある。よし。
ではリクエストにより、おでんに決定。
明けて今日、朝からおでんの仕込み開始。
おでんは簡単だけど、ちょいと手間のかかるメニューだ。
茹で卵を作り、こんにゃくや大根を下茹でして、油揚げに餅を入れて・・。
でもそんなひと手間も、なんだか楽しい。
具のひとつひとつの準備が終わったら、もう半分以上完成したようなもの。
後は出汁と一緒に土鍋で煮込むだけだから。簡単である。
土鍋は保温調理のできる、とても便利で頼もしい存在。
一度火を点け、沸騰したら数分程煮て、後は火を切りしばらく放置。
土鍋がすっかり冷めたら、またこれを数回繰り返す。
我が家では大体4~5回くらいで、おいしいおでんが出来上がる。
土鍋のおかげで省エネ調理。エコだ。
パカッと土鍋のふたを開けると・・。
おお、出汁しみしみの具がぐつぐつと煮えている。
あともう一品なにか副菜でも作ったら、今晩のおかずはこれでオーケー。
夫、帰宅。
外が相当寒かったようで頬や鼻の先が赤い。
さぁさ、晩御飯にしましょう。今晩はリクエストのおでんだよ。
新婚時代、初めておでんを作った日。
「こういうあっさりしたものは、晩のおかずにはちょっと・・」と、夫。
好物のおでんを否定され、でも一人で作って食べる気にもなれないし。
寂しい思いをしつつ、10年近くずっと作っていなかった。
だけど先日ふと、本当にふと、おでんを作って出してみたら。
「寒い日にはおでんがいいね。おいしい」と言うではないか。びっくり。
夫自身が言ったあの言葉を伝えると、そんなこと言ったっけ、ときた。
これまたびっくり。でもまぁ、いっか。そういうこともあるだろう。
こてこて好みだった夫も、年をとったということかもしれない。
嫁の作る味に慣らされ、味覚が嫁の私と似てきたのかもしれない。
きっとそれらすべての要素が合わさっての、「おでん食べたい」なのだ。
寒い日には・・あったか「おでん」。
おかずにも、酒のつまみにもなって、身も心も温まる。
あなたの今夜の食卓に、あったか「おでん」はいかがですか。
*おでん*
私が小さい頃、おでんは家で作るもの、食べるもの、だった。
だけど近頃は、コンビニでも湯気のたつおでんが売られていて、
大人の夜の街では、おでんを出す店も沢山ある。これは昔から。
わざわざ作らなくても、おいしいおでんを楽しむ方法はいくらでも
ある、という訳だ。
でもでも、家で作るおでんはまた一段とあったかく、楽しいものだ
と言いたい。大量に作っておけば、次の日もラク出来るし(笑)、
わりとどんな野菜でも具としていける。主婦にとってはポイントの
高いメニューなのではないか。
おでんの出汁は、丁寧に昆布やかつおぶしからとれば言う事
なしだが、時間がない時や少々面倒だという時は、市販の粉末
状のうどんだしでもかなりおいしく出来る。これだとより一層簡単。
おすすめ。。