銀座の老舗洋食店「煉瓦亭」、
やっとやっとの初訪問です。
写真は「元祖オムライス」。
オムライスといって想像するのは、
チキンライスがふわりと卵で包まれたもの。
だけど、こちらの元祖オムライスは違う。
ごはん&卵が最初から一緒に焼かれた、
”一体型”なんです。
場所は有楽町駅・銀座駅からもほど近い、
銀座ガス灯通り。シャネルビルの横の通りです。
昼間でも、ぽっと灯りがともってました。
さぁ、いざいざ。表でしばし外観を眺め、
入店しようとしたら、自動ドアのように
すっと扉が開きました。
お店の方が気配を察して
開けてくださったのです。
皆さんにこうされているんでしょうね。
入店時から始まっている、もてなし。
姫さま待遇?と嬉しくなりました。
1階の席はいっぱいだったので、地下へ。
とんとんっと階段を下りると、
テーブル席が10あるかないかくらいの広さ。
クロスは赤×白のチェック柄。
いかにも洋食屋さんという感じで好きです。
女性店員さんの制服も可愛い!
いただきます。
ごはんと卵が一緒になった元祖オムライス。
まず、このケチャップがおいしかった。
甘すぎず、でも上品ぶらない直球の味がいいです。
そして、結構たくさん入っているグリンピースと
大きなマッシュルーム。
食感もですが味に変化が出るので、
かみ締めているとじわじわ満ち足りてくる
感じなんです。脇役も大事ですね。
ふんわりしていつつ、
焦げ目はないけどきちんと焼かれた表面。
あ~おいしい。
池波正太郎氏のエッセイで知った「煉瓦亭」。
ずっと前から憧れの洋食店でした。
今年(2011年)で116周年を迎える
という老舗の風格を一番肌で感じたのは、
レジを担当されていただんなさんと接した時。
だんなさんの存在・雰囲気が、
長く愛されてきたお店の歴史を優しく
あったかく、伝えてくれました。
”銀座も昔は煉瓦地と申しました その昔から 洋食は煉瓦亭へ”帰り際に頂いたお店のマッチ箱のうらに書かれていた言葉です。100年以上も洋食を提供し、人々に愛されてきたお店・・。全然敷居は高くなく、気さくで居心地が良かったです。私がメニュー表を見ながら迷いまくって「オムレツにしようかな」と小さくつぶやいたら、女性の方が「たまごは好きですか、ごはんは今食べたいですか」と。「はい」と答えたら、こちらはどうでしょうと教えてくださったのが、元祖オムライス。こういうのが食べたかったので、本当に嬉しかったです。洋食のスタンダードメニューがずらりなので、あれもこれも食べたくなってしまう・・。また訪問してひとつずつ味わいたいです。。
~ある日のつぶやき~
老舗や一流と言われるお店、グランメゾン(普段は全然だけど、記念日に行ければ万々歳~。たまの訪問がエネルギーの源になる^^)に行って思うこと。それは敷居が高くなく、とてもリラックスできて居心地が良い、ということ。普通逆というか、しゃっちょこばってキンチョーする空間だと思いがちだけど、そうじゃない。確かにそういうお店もあるだろうし、緊張も味わいたいならいいと思う。だけど、品格がありながら慇懃無礼でもなくほったらかしでもない接客にふれた時・・、すーごく安心できて幸せな気分になる。そういうお店が好き。で、こういう事が、長く愛される、人々に支持される秘訣のひとつかな~と思う。。