先日、上野の東京国立博物館に行ってきました。この日、空はもう秋でした。澄んだ青空に白いうろこ雲がさあっと浮かんでいて、とても気持ち良い!平日だったからか、並ぶことも無く特別展の会場に入る事ができました。「伊勢神宮と神々の美術」という第62回式年遷宮記念の特別展です。20年に一度、御神体を新宮に遷す遷宮は飛鳥時代から行われているそうで、その際に正殿、御装束、神宝を造り替え、それに伴い工芸の伝統技術の継承もなされています。会場には歴史と伝統のある美術作品の数々が展示されていて、日本各地のゆかりの神社等から集められた品々の多くは国宝と重要文化財です。「古事記」「日本書紀」の古文書や、奉納されたという刀、ほぼ完全な形で残っている桐蒔絵手箱などなど・・何も分からない私が見ても、その形や装飾の細かさ・美しさは鳥肌ものの素晴らしさです。さびた刀を見て、説明文から自分の頭の中で3Dのようにもとの形を復元してみたり(笑)しました。生で見るということ、肌でその雰囲気や放つ存在感を感じるということは、やっぱり得がたい貴重な体験だな~と実感しました。式年遷宮は、一度作ったものをそのまま後年まで持たせるという考え方でなく、20年ごとに遷し全てを新しく造り替えるという事。そうする事で古い歴史を持ちつつ常に新しい存在となり、技術の継承にもなる・・先人の叡智はほんとにすごいな~と思います。
ありがとうございます。
会場では子供たちの姿も結構見かけました。おじいちゃんと来ている小さな男
の子も。なんだかとても微笑ましかったです。子供の頃からこういう雰囲気を味
わえるのって素敵で贅沢な時間だと思います。上野だと動物園も楽しいですし、
こんな風なすごし方もいいですね~。