てんこもりのごはん。
普段はこんなに多く食べられません。
だけど、この日はするっとおなかに収まりました。
強烈な美味というよりも、ただただ普通にまっとうにおいしい白ごはん。
気負いや衒いが全くない味。
毎日飽きずにもりもり食べられる米の飯は、こういうのなのかも。
大人気の食堂にて。
仙人と呼ばれる方が炊く白ごはん、「銀シャリ」を頂いてきました。
先月・・9月下旬に訪問した、堺にある「銀シャリ屋 ゲコ亭」。
ちょうどお昼前に到着したのですが、すでに店内はいっぱい。
こんな感じでずらずらと人が並んでいました。
運よくすぐ入店できたものの、店内の飲食スペースは満席。
でも先に席を取るシステムではない様子。
こうなったら、流れにまかせるしかありません。
入り口でトレーを持ったら。
テーブルにのった小鉢のおかず類から好きなものを選んでいきます。
角皿が¥450、丸皿が¥200だったかな。
物によっても違うみたいです。
どれもこれもおいしそうで目移りするし、つい欲張って取りたくなる・・。
けれど胃袋の容量には限界がある。ごはんと味噌汁、たまご焼きも食べたい。
じゃ取れる小鉢は一つ。そう判断して選んだのは、ナスの煮物。
たまご焼きは、目の前で作りたてのものが供されるようです。
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でもこのたまご焼き、需要に供給が追い付いてない。
焼き手は年配のおばさま一人。右と左で二つ同時焼き。
ひとつ焼けたら、三分割。三人分のたまご焼きが出来上がりです。
だけど、並ぶ客ほぼ全員がこのたまご焼きを選ぶので・・。
前に置いた瞬間に客の手が伸び、あっという間に消えてしまう。
しかも、順番待ちはできない模様。
「あったらとって。なかったら、あきらめて」とおばさま。つまり。
たまご焼きの所に自分が来た時、目の前に供されたら食べられる。
もしなかったら・・、そういうことで。なんちゅうこった!
私もたまご焼きなしの状態でその場を通り過ぎ・・。
すぐ先の味噌汁を受け取る場所へ、あっという間に押し流されました。
「あのー、たまご焼きは・・」と小声で言いかけたら。
「私にきかれても分かれへんねん。味噌汁やし。」と味噌汁のおばさま。
続けて「見たら分かるやろ、焼くの追いついてないんやから!」
と、怒気荒く言われてしまいました。壮絶です。
たっぷり盛られたごはん茶碗を受け取って、さて席は・・と見回すと。
一席も空いてない。仕方なく、邪魔にならない所に立って様子を見ます。
すると、呼びかける声がする。
私の後ろに並んでいた家族連れの男性です。
「あるよ、今出たとこ」、とたまご焼きにあごをしゃくってみせ・・。
私の手が届かないと見ると、さっとたまご焼きの皿を取り。
トレーにのせてくれました。いやはや、有難い。
そのお父さんのご家族の分も確保できた様子。良かった。
その頃やっと席が空いて、どうにか着席できました。
わー、やっと食べられる。
ではいただきます。
はい、これがそのたまご焼き。
ふわふわ、とろとろ。
はしでつまみ上げると、ふるんっとした弾力あり。
甘くて、だしも効いてて、なつかしい味。おいしいです。
なすの煮物もばっちり味が決まってて、安心&納得の味。
食堂のお惣菜がしっかりおいしいのって、ほっとします。
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あ、そうそう。たまご焼き騒動で、仙人の事を書き忘れていました。
仙人は、上半身裸・・諸肌脱ぎの出で立ち。
もくもく立ち上る湯気の中に見える、炊き上がった白ごはん。
それを、わしわしと大きなしゃもじでおひつに移されていました。
食べ終わったら、お店の方が席に来てくれて、皿を見て暗算でお会計。
瞬時に合計金額がはじき出されるあたり、さすがです。
私のは、しめて¥650なり。
諸肌脱ぎの仙人が炊く「ごはん」&たまご焼きなど、銀シャリ屋 ゲコ亭。
大混雑時は、接客キャパ越えの向きも・・。笑
だけど、あっけらかんとしていて、豪快で。しっかりちゃんとおいしい。
御馳走様でした。
ありがとうございます。
たまご焼き、隣りのテーブルの若いお母さんも、席に着いてから例のおばさまに訊いていて、やはり「あきらめて」との返事。「えーそんな・・」と言いつつ、何度もたまご焼きのスペース前に様子を見に行き、どうにか一皿ゲットされたようでした。嵐を呼ぶたまご焼きです。仙人はじき引退されるとかいう話をお客さんがされていましたが、詳しい時期などは私も分かりません・・。喧騒の中、老いも若きも白ごはんをもりもり食べるさまは爽快で、食堂っていいなぁと感じました。ここまで混んでないと、もう少しゆっくり選んだり、食べたりできると思います。すべてはタイミング次第。。
~ある日のつぶやき~
意識する、というのはすごいもんだなぁと思った。意識すると、意識している対象にチャンネルが合うということなので、途端にその事に関する情報が目に飛び込んでくるようになる(気がする)。たとえば「白髪染め」のCM。今までは自分に関係ないとどこかで思っていたのか、全然目に留まらなかった。が、最近やたら気になるようになってきた、というのも、ちらほら白髪が目立つようになってきたからだ。あーついにきたかーという感じ。母は30代から白髪を染めていたというし、「髪質が私と似ているから、あんたも早く白髪になるかもよ」と昔から母に言われていた。母の予想より数年遅れたが、私も髪をかき上げるとちらりと白いものが出てくるようになった。まだ染めるまでではないが、増えていくんだなーという覚悟を持たないといけない。推移を見守って、対策を講じるしかない。あぁー。でもね、仕方ない。いつか来る事だったんだもの。。