目的を見誤らない ~それは手段にすぎない~

何かをするとき
過程だってとても大切だし
そこから得るものも大きい。

それは分かっているのだけれど、
限られたエネルギーや費用で
効率良く目的を達するためには
どうしたらいいか、

これを常に考えておかないと
無駄が多く目的に辿り着けない。

——

たとえば、
自分の活動を紹介し、
お客様に情報を届ける
個人パンフレット。小冊子。

この小冊子を作成する目的は、
仕事を依頼してもらうこと=
こちらが提供できること・情報を
必要なお客様に届け、
仕事の依頼がくること、だ。

確かに、
編集やデザインのプロにお願いし、
センス良く、評判も良い冊子に
仕上げれば、冊子自体のクオリティ
が高いのだから、目に留まりやすい
かもしれない。

必要経費として、
先に投資する意味でも、
大枚をはたいて依頼する価値は
あるのだろう。

でもこれを作る目的は
自分の活動、提供できる内容を
知って貰い、仕事を依頼されること、
のはず。

お金をかけて綺麗な小冊子を作る、
ということが目的ではない。

それを作って仕事がくるかどうか、
きて初めて、目的が達成された、
ということになる。

ちゃんとしたものが出来てないから、
自分で納得した格好良いものがいい、
そういう理由で営業できない、しない、
となると、本末転倒という気がする。

—–

私は自分で作った。
プロに依頼すれば、内容的にも
優れたものが出来るだろう。
だけど、そこまではしなかった。

デザインの才能はないので、
シンプルに写真を配置。
伝えたいことは文章でまとめて記載。
これだけ。
費用はインク代、用紙代のみ。

手書きの手紙と名刺、この小冊子を
仕事をしたい出版社に送る。
(どこでも数打ちゃ・・ではなく、
そこの刊行物を見て決めている)

このような営業レターを
星の数ほど見ているであろう
編集者さんから連絡があり、
仕事に繋がった。もちろん、
すべてから反応があった訳じゃない。
だけど私にとっては嬉しいこと。

その他にも
この小冊子から依頼を受けている。
ひとつ仕事が入った段階で、
費用は回収できた。

・・と偉そうに書いているけど、
私もまだまだ、だ。

だけど、だからこそ、
自分でやれることはやってみて、
そこから出来なかったことは何か、
どうしたら出来るか、
ということを、そもそもの目的から
逆算して考える。
小さなことからまず行動する。
もっとできるし、
もっとやれると思っている。

これがこうなったら(行動しよう)
これが出来上がったら(行動しよう)
というのではなく、まず行動する。
行動してから考える。

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仕事を依頼してもらうということは、
お客様に喜んでもらうということで、
それが究極の目的。

お客様の喜び、仕事を依頼してもらう、
という目的。
そのためにできることは何か、
最小のリスクで最大の利(お金以外も)
を得るには、ということを考えるのは、
自分だけじゃなく、
最終的に世の中のためにもなることだ。

自己満足や、
狭い世界での評価に甘んじることなく、
目的という光をしっかり見据えて、
そのためにできる行動をまずすること。

目的を見誤らない。
手段にすぎないことに拘泥しない。
手段にこだわるなら、バランスをみる。

あれこれ手をつけすぎて訳わかめーに
なっている時は
「目的は何か」ということを思い出せば、
するべきことが見えてくると思う。

そして何より、
自分が提供できるもののクオリティを
上げる努力を日々続けること。

はったりやだましなどじゃなく、
見せ方だけにこだわるのでもなく、
真摯に良いものを生み出すことと、
その努力の上で目的に沿った営業、
というものが加われば、
双方にとって「幸せな仕事」に
なるだろう。