夫と二人で「夫婦善哉」を食べてきました。
大きな小豆の粒が残ったぜんざいに、まぁるい白玉がひとつずつ・・。
一人分の善哉を二つの椀に分けて供される「夫婦善哉」。
しみじみと、しみ入るような味で、おいしかったです。
法善寺の「水掛け不動」さん。
先月のまだ厳しい暑さが残っていた時期だったので・・。
苔をまとったお不動さんが、涼しそうに見えました。
お不動さんのすぐ隣りにあるのが「夫婦善哉」のお店です。
入り口はこんな感じ。
昭和30年に映画化された織田作之助の小説「夫婦善哉」。
映画の一場面や、映画に主演した森繁久彌氏の直筆の書など。
店内には、「夫婦善哉」の関連資料が色々飾られていました。
メニューは、「夫婦善哉」とこれを冷やした「冷やし善哉」。
そして夏季限定の「氷 善哉」もありました。
「夫婦善哉」と「冷やし善哉」をひとつずつ注文。
交換して食べはってもええし、というお店の方のお勧めに従いました。
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「夫婦善哉」は・・。
”浄瑠璃のお師匠はん”竹本琴太夫が副業として始めたお店なのだそう。
”ちょっとずつ二杯にするほうが沢山(ぎょうさん)はいってるように見えるやろ”
という柳吉の言葉に、うんうん頷きたくなります。
”一人より女夫(めおと)の方がええいうことでっしゃろ”と、蝶子。
ダメダメな夫・柳吉を支えつつ、厳しすぎる現実を乗り切るため。
時に怒りながらも受け流し、うまいもんを一緒に食べて共に生きていく。
蝶子の負けん気と覚悟。
苦難をエネルギーに変える庶民の底力を感じさせてくれます。
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あー、おいしかった。
確かに、二つの椀に入ってる方が、なんだか得した気分。
柳吉いわく”うまいこと考えよったのや”。ほんと、同感。
一人より女夫(めおと)の方が・・二つの椀で「夫婦善哉」。
二人でひとつ。足りないものを補い合って、ぼちぼちやっていきまひょか。
ありがとうございます。
このあたりは平日でも週末でも、人通りの絶えることがないという印象。いつでも誰かしらがお参りして、お不動さんに水をかけている姿を見かけます。そうそう、夫婦善哉は椀二つで一人分。ゆめゆめ一椀ずつ二人で分けることのないように・・。一人二椀をそれぞれが食べることで円満になれる、という縁起物だそうなので^^。。
~ある日のつぶやき~
夜に出歩くことがないため、昼間なら何度も行っている道頓堀界隈や、ここ法善寺なども、夜の雰囲気を全く知らないまま。法善寺横丁なんて灯りがともったらほんと、さぞかし良い風情なんだろうなぁと思う。下戸であるということも、夜の街から遠ざかっている原因のひとつ。だけどいつかきっと。道頓堀川沿いが芝居小屋などで賑やかだった頃を感じさせるような、しっとりした夜の法善寺横丁を歩いて、雰囲気を感じてみたい。そう思っている。ここはいっちょ夫のおともで付いてってみるか。。