深みのある朱色の練羊羹。
それに溶け込むように馴染んだ白小豆。
すぎない程度の上品な甘さ。
すっと馴染んで消えていく、ほのかな味わい。
さりげなさは上質の証。
美味なる羊羹でした。
羊羹と同じ配色・・雲のような形の朱色と白い地の包装紙。
「とらや」の羊羹です。
黒一色の箱がシンプルで格好良いな~。
開けると・・。
ミニサイズの羊羹が5本入っています。
今回ご紹介するのは、これ。
「空の旅」です。
中のしおりにもありますが、これは空港限定の商品。
羽田・成田、それぞれの空港でのみ販売されているそうです。
この羊羹の説明が個別の箱に記載されていました。
”夕焼け空に浮かぶ雲”を表した羊羹なんですね。
成り立ちがお店のHPに載っていました。
昭和26年。「とらや」15代店主の黒川武雄氏が飛行機の窓から
見える夕焼け空の美しさに感銘を受け、考案した羊羹が「空の旅」。
これを2011年4月に空港限定商品として新装発売したのだとか。
へぇ~。なるほどなるほど。
開けると美しい朱色の羊羹が出てきました。
スライスすると見えるのが、希少な原材料である白小豆。
茜色の夕焼け空と白い雲。
羊羹「空の旅」を見ていると、私の心の中にも美しい夕焼けが広がります。
和菓子の持つ魂、そこに込められた感動は・・。
見て、ひと口味わうと食べ手の心にもダイレクトに伝わるものなんですね。
しみじみ、良いもんだなぁ~と思いました。
ありがとうございます。
これも夫の出張土産。どんだけリクエストしてたんだ?と思われるかもしれませんが、頼んだのは「めんたいこ」と「博多通りもん」だけ。これは羽田から連絡をくれた夫が、何か買って帰ろうか?と言うので、それなら・・と伝えたもの。ん?結局リクエストと同じか^^;。とらやの羊羹といえば、「夜の梅」と「おもかげ」を初めて食べた時、ほんとにびっくりしました。めっちゃおいしくて。それまで羊羹といえば、ただただ甘いもの、という認識が強かったので、なんだこれは!とカルチャーショックでした。一流として名を馳せ、長く愛されるのは伊達じゃない。伝統あるお店ってすごいなーと思ったものです。贈り物としても安心して選べるので、ほんと「とらや」好きです^^♪
~ある日のつぶやき~
かぶく・・それはただ変わったことをすればいい、というんじゃなくて、常識や思いやりを持った人が、それを基に今までの枠や壁を越えて新しい表現を生み出すことであり、そしてまたこれが正統な型の一つになっていくことなのかも。奇抜だったり目立ったりすることが個性なのではなく、個性とは人が巧まずして持っているもの・・躍動するオリジナルな光だと思う。。