嘆きと甘露

嘆きと甘露。
甘美な嘆きと染み渡る甘露。
どちらも甘いという漢字が入っている。
これは恋愛について考えた時に出てきた
言葉。

苦しいと想い、つらさを感じたとしても、
苦痛なだけでなくほろ苦い甘さがあり、
客観視してとらえるなら、甘美な嘆きだと。

そう想うから。

苦しみやつらさは、
主に自分の内面から噴出する、
これまでの傷や思いこみによるものだけど、
その痛みや愛を求める心を癒すのは恋愛に

よって得られる甘露。

一途に誰よりも愛する人からの愛で、
それが自分の心身に染み渡る。
嘆きにより生まれる自問と答え合わせに
心奪われ、甘露を求め愛を示し示される。
甘い関係。サディズムとマゾヒズム。
その強弱、大小、入れ替わり。凸凹。陰陽。


歪さや弱さをも愛する時、
一心同体の感覚が生まれる。
きりはなすことはできない。
自分と相手がわかちがたいお互いの大きな
一部だから。

胸の奥が溶け出すあの感じ。
甘い蜜の味を知ってしまうと愛なしでは
生きていけない。
唯一無二の愛を知ったふたり、

ともに。。