ここは、伊勢の五十鈴川。
宇治橋から川を見たところ。
人々が、川の中を歩いてこちらに向かってきていますね。
びっくりしました。一体なんだろう、と。
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これは「お白石持行事(おしらいしもちぎょうじ)」。
新しい御正宮に敷き詰める「お白石」を奉献する行事です。
この「お白石」は、旧神領に住む人々が宮川より拾い集めたもの。
国の「「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選択され・・。
また、伊勢市の「無形民俗文化財」に指定されているそう。
遷宮諸行事のひとつだから、二十年に一度。
・・という詳しい内容は、帰宅してから知りました。
偶然とはいえ、そんな貴重な行事の様子を間近で見ることが出来たこと。
本当に嬉しかったです。
先月、夫と二人で伊勢へ行ってきました。
新婚旅行以来だから、ちょうど10年ぶり。
昨年こちらに引っ越してから、ずっと話していました。
伊勢へ行きたいね~と。ようやくの訪問です。
伊勢といえば、伊勢神宮。
まずは外宮からお参りします。
御祭神は、豊受大御神(とようけのおおみかみ)。
天照大御神のお食事、食物・穀物を司る神として迎えられた・・。
といわれています。
猛暑日でしたが、木立の中を抜ける風は意外と涼しくて。
神域だから・・と帽子・日傘なしの頭も、どうにか煮えずにすみました。笑
御正宮の後、多賀宮、土宮、風宮を参拝。
そして、今回初めて月夜見宮(つきよみのみや)へもお参り。
こちらは・・。
月夜見尊(つきよみのみこと)とその荒御魂が祀られています。
外宮の宮域外にあり、また一段とひっそり落ち着いた雰囲気。
伊勢市駅前まで戻り、バスにのっていよいよ内宮へ。
この日は内宮直行のバスが出ていました。
数分で到着したのかな。早かったです。
宇治橋の鳥居前。
法被や白い衣装を来た人が沢山。
皆さん、何かが載せられた大きな木のそりを引っ張っています。
晴れているのに、地下足袋や衣装が濡れている・・。
この時はまだ、詳しい事情が分かっていませんでした。
御正宮へ向かう途中ずっと、この法被をきた方々と一緒。
皆さん、笑顔と活気、力強いエネルギーにあふれています。
まるでお仲間のような気分になり、私達もわくわくしながら歩きました。
御正宮の手前まで来た時。
地元の皆さんと、一般の参拝者とで道が別になっていました。
行事に参加されている地元の皆さんは、これから・・。
新宮の御垣内へ入られる様子。
もうほぼ出来上がっていると思われる、新御領地の新宮。
垣根が施してあるのですが、その上に・・。
真新しい萱葺きの屋根と、真っ白な木が少し見えます。
なんと清々しい!
御正宮にお参りして、荒祭宮(あらまつりのみや)へ。
天照大御神の荒御魂が祀られています。
風日祈宮(かざひのみのみや)へもお参りしたら。
最初に通った宇治橋を渡ります。
と、その時。
宇治橋から見たのがこの景色。
川の中を、人々がこちらに向かってどんどん歩いてこられます。
なんだろう~と二人で話していたら。
カメラを構えた隣のおじさまが、少し話して教えてくださいました。
やはり、式年遷宮の行事なんだそう。
沿道や五十鈴川をこうして歩いて、そこから参道に上がるのだ、と。
そこ、と指さされた場所は、そりの後がついています。
二手に分かれた綱と人々。
掛け声と共に、近づいたり、はなれたり。
白い水しぶきがたって、爽快です。
木そりか奉曳車・・が、左に見えます。
それを引っ張って、右側へ動かしているところ。
ここから参道に上がるのかな。
宇治橋の上が混んできたのと暑さのため、私達はここで移動。
その後の様子は見ることが出来ませんでした(残念)。
写真上部を見て頂くと分かるように・・。
また、次の町の皆さんが来られています。
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持統天皇の時代にはじまった、式年遷宮。
約1300年続いて、今回で第62回を数える・・すごいですね。
気の遠くなるほど遥か昔から続く、最古にして最新の御正宮。
神様は最長老であり、もっとも若い存在。
人は年をとり、この世から卒業して、代替わりをしていく・・。
壮大な物語です。そして、その物語の中に私達もいます。
新しい御正宮。
無駄なものはなにもなく、そぎ落とされた美そのもの。
遷宮は、魂を受け継ぐだけでなく、あらゆる技術や歩みを伝えていくもの。
古代の人々の叡智と受け継がれた歴史を思うと・・ただただ感動です。
伊勢神宮参拝~お白石持行事~。
遷宮の行事のひとつをこの目で見、人々の熱気を感じることが出来た・・。
めぐり合わせとご縁に感謝。
ありがとうございます。
地元の皆さん・・文字通り老若男女が集まって、賑やかに元気良く歩いておられました。小さな子供たちもぐずることなく、汗をいっぱいかきながら一所懸命になって、大人たちと行動を共にしている・・その様子を見ただけで、とても爽やかな気持ちになれました。20年に一度の行事、その記憶と経験を、また次の世代に伝えていく。素晴らしい事です。10月の式年遷宮に向けて、また一つずつ大切な行事が執り行われるのでしょう。無事に進行していきますように・・。また伊勢神宮へ参拝に出かけようと思います。。
~ある日のつぶやき~
誕生日は、自らの命が誕生した目出度い日というだけでなく、産んでくれた母に感謝する日だと言われている。確かにそうだ。ここ数年の猛暑ほどじゃないとしても、昔から通常より気温が高い今のような暑い時期の出産は、これまた大変だったと思う。私の誕生日はお盆時期だから、小さい頃は親戚に会う事が多かった。家族だけじゃなく親戚の皆にもお祝いの言葉をかけて貰い、晴れがましいような照れくさいような気持ちだったなぁ。今年は多分、夫と二人ですごしている。どんな一日になるだろう。なんでもない一日でも、それはそれで嬉しい。ご先祖様や親、まわりの大切な人々に感謝して、元気でいられたらそれが一番。。