あの時に仲を取り持たないままでいたの申し訳なかったです
そうよお前がせんかったからいけん 言える信頼 謝る敬意
「先輩と後輩 -敬意と信頼-」
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◎創作ノート<解説>
先日、野球のレジェンド達の動画を見ていて、その時の会話に感動しました。先輩が、仲違いしていた同い年のライバルがあの世に旅立ったのを悼み、後輩達と話していた時のこと。後輩が、自分はずっと先輩方の仲直りを目指し、会食の機会を設け仲を取り持とうとしていたのに、実現できなかったことが今でも心残りです、と話されて。先輩が、そうよお前らが誰もそれをせんかったのがいけん、と言っていて、後輩が、本当に申し訳なかったです、と謝っていることに感動したんです。このやり取りで基本・前提にあるのは、後輩達が、同席していた先輩も亡くなられた先輩も両方すごい人だと心から尊敬している=敬意。そして、仲を取り持つのを後輩がすべきだと言える、そういっても曲解や責めではなくまっすぐに・真意を理解して受け取り、最善の行動ができるやつだと後輩を認め、信じている=信頼。そこまで後輩にやらせるのか・後輩が仲を取り持つのが当たり前と思うのは甘えすぎじゃないか、ではなく。先輩の心中:同い年でお互いにポジションのトップとして俺らはどうしても自分達では近づけない・折れることはできない気持ちと立場があったけど本当はお互いの存在と才能に一目置いていた、歳を取って丸くなったのもあり歩み寄りたい、同い年で頑張ったよなと昔の話を笑ってしたいんだ、という気持ちがあるのを、後輩はあうんの呼吸で読み取っていた。先輩は、口にせずともそれを認め、後輩達を頼っている。後輩は、仲介するのは自分の役割だと自認し、誰に頼まれた訳じゃなく、先輩にも頼まれてはいないしそんなこと頼める人じゃないと分かっていて、自発的に仲介する、それを早く実現しなかったことを申し訳なく思い、謝っている。先輩と後輩、お互いの存在も関係性も素晴らしいし、素敵だなと。それをこの短いやり取りで感じて感動しました^^✨*この先輩はさらに先輩に対して敬意を持って接しているので、こういう関係性が本来あるべき関係で、いいものだなと改めて思いました。