風吹けば花びらそよぐ梅の花 枝ごと揺れる桜しなやか
夜になり闇に馴染むは梅の花 闇に浮かんで照らすは桜
「梅と桜 -春の花-」
—-
◎創作ノート<解説>
二月に入り、枯れ木に花の赤や白が映えるのが梅。花が枝に直接ついているような、しっかりとした花で、風が吹いてもそよぐのは花びらだけなのが梅。それからしばらくして咲く桜は、風が吹けば枝ごと大きく揺れる。けど折れないしなやかさがある。揺れては元に戻る、風に抗わず受け流して折れない桜。夜になったら、不思議と梅って目立たない。真っ黒の闇に溶け込むようにそこにいる。だけど桜は、夜の闇から白っぽくほのかな桃色で浮かび、ぼんぼりをともしたような明るい光を宿してそこにいる。同じ春に咲く花ではあるけれど、対照的だなーと思って、その様子を詠みました^^