ハッピーのこと

江の島で見かけた猫。*ハッピーはもっとでっかかった^^

母方の祖母は、
祖父を見送った後、気弱になり、
精神的にも不安定になりがちだった。

皆で話した結果、
猫を飼うことにしてはどうか、
ということに。

沢山生まれたという家から貰ってきた
子猫は手のひらにのるくらいの大きさ。

人懐っこい子で、
どんな人にもすり寄っていき、
ふところに入ったり、
ひざの上で眠ったりする。

叔母やいとこが
「ハッピー」と名付けたその子猫と
祖母の生活が始まった。

祖母の家は幹線道路に面していて、
玄関の外は大きなトラックや車が
常に走っている。

いつだったか、
勝手に家を抜け出したハッピーが、
目の前を走る車に驚いて家に戻り、
自分からはもう絶対に外へ出なくなった、
と祖母が話していた。

マイペースの祖母と、
甘えんぼのハッピー。

たまに遊びに行くと、
ハッピーのいたずらを愚痴っていた
祖母だけど、
やはりいてくれるから楽しいし、
心のよりどころになっていたようで、
気持ち的にも
落ち着きを取り戻していたように思う。

穏やかな数年がすぎ、
祖母が旅立った後、
ハッピーは叔母の家で
第二の”猫生”をスタートした。

立派なおっさん猫になっていた
ハッピーだが、
鳴き声は子猫の時から変わらず、
ものすごく可愛い。

叔母の家の近所の方が
子供さんと一緒にこられて、
「可愛い子猫ちゃんの声が聞こえるので、
ぜひ見せてください^^」と。

「あの…子猫ちゃんじゃなくて、
もうおじさんなんですけど(笑)、
良かったら^^」と応対したことも
あったらしいw

ソファの上には上がったらダメ、と
叔母に言われてて、
普段は決して上がらないのに、
いとこが出産して、
赤ちゃんの世話で皆がてんてこ舞いに
なっている最中、ふと気づいたら
ソファで悠々と眠っていた、とか。

これならおこられないだろう、
今なら気づかれない、
甘えたい時は遠慮せず、
のしっと膝にのる、など、
自分なりに上手くタイミングをつかんで、
楽しく暮らしていたようだ。

病を患う日々もありながら、
叔母の家でゆったりと余生を送った
ハッピーは、ある猛暑の夏に旅立った。

私は実家で犬は飼ったことがあるけど、
猫はない。

気まぐれでマイペースで、
ちょっと生意気で、なんだかんだで
自分の要求をするっと通して、
でもそれが可愛くて。
振り回されるのも嬉しい、それが猫。

ハッピーの一生を垣間見ていて、
こんな風に感じた。

猫みたいに生きられたら幸せかもなー
と思ったので、
ちょっと思い出して書いてみた。

 


昨年の夏、
FBに投稿していたものを
ブログで再掲。

FBに思いつきで投稿してるものって、
短いつぶやきでも長文でも、さーっと
流れていってしまうので、
後に残らない感じなんですよね。

FBの”思い出”という機能が、
1年前や数年前にあなたは
「こんな投稿してましたよー」と
教えてくれるので、気が向いたら
またこちらでも紹介していこうと
思います。